色の使い方としては「機能」と「情緒」に分けられ、目指す物で比重が分かれる。
例えば看板で注意を促すようなグラフィックを手掛けるなら赤や黄色で目を引くような文字を打ち出すことは有効かもしれない。しかし、色によって耐光性及び耐候性が異なるため、多くの場合大切な赤字が早く消えてなくなり、重要ではない黒字だけが残ってしまう。何年使うのかを考慮し色彩を決定した方が賢明である。その他、色には人に高揚感を与える作用もあるため、この場合には機能と情緒が合わさった重要な意味を持つ。道具としては、色分けすることによって認識しやすくなる為、単純に機能的価値としての使い方もある。
ただし、特に理由がなければ色付けする必要はなく、素材色が最も美しいと感じている。
ものづくりの本 より