先週の続きで、今日も鉋を研ぐ。
裏の刃が一向に出てこなかった影響で、裏を研ぐ際には表から金槌で叩いて仕上げた。このやり方は賛否あるようだけれど、僕のもとへ来た鉋は結構刃先が浮いてしまっていたようで、先生曰く妥当な選択しとのこと。コツとしては伸ばすようなイメージで滑らせながら粘るように叩く。しかしながら、当然叩いた影響は出ていて、表面はかなりがたついていた。その面をまずは500、600、1000番で整える。
写真は1000番の研ぎ、ある程度整った面になったところ。ところどころにある黒い点々が槌目の跡。研ぐ前の写真も撮れば分かりやすかったが、かなりがたがただった。ちなみに親指の絆創膏は、いつの間にか皮がむけてしまったため。結局この日は、人差し指、中指、親指の三本に擦り傷が出来てしまった。集中していると砥石に指が触れていても痛みがないため気が付きにくい。今後は気を付けようと思うとともに、あらかじめ指サックやテーピングをするのも良さそうだと思った。
こちらは3000番を数回当ててみたもの。案の定、真ん中しか当たっていない。1000番ではごまかせていた面の歪みが番手を上げたことで明るみになってしまった。鉋を叩かない方が良い理由は、刃の強度だけではなく、表の仕上げやすさに繋がるからだということが何となく分かった。先生に相談したところ、そこまで段差はないとのことで、そのまま続けた。
研いでいると、どうにか刃先は整った。
だいぶゆっくりではあるけれど、研ぎの感覚を養うには丁度いい。
宮大工のような超絶技巧を目指す場合は、やはりそれ相応の道具を購入しなければならないのだと思う。もちろん、研ぎのいろはが分からなければ持ち腐れてしまうため、いずれにしても高価な道具は水平を完璧に研げる技能が身についてから。
技能に近道はない。